湯を沸かすほどの熱い愛は良くも悪くも人の業を感じられる作品

atsui-ai-title離婚した親として
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離婚で子供と別れメンタルをやられた私、オナヤミが心に染み入る映画をご紹介します。

恐らく離婚や子供との別れを経験しなければ、観ることのなかった映画が大半です。
そういう心境の人には良くも悪くも心に刺さると想像します。

せっかくAmazonプライム・ビデオに加入していて、家族も居ないことから時間あり、これまで観なかったジャンルの映画も積極的に観ています。ええ、暇なんです。

もうね、ジブリは観られませんよ!子を想うと、楽しいお話が涙で見えません・・・。

少しでも心に響く映画をご紹介できたらと思っています。参考になりましたら幸いです。


事前情報無しで観るとどのようなストーリーか皆目見当も付かない。タイトルもそう。銭湯のお話?? 日本映画らしいトーンを抑えた映像を感じ、日常を切り取ったホームドラマに近い。

2016年の公開で国内・海外でそれなりに賞を獲得した名作らしい。実は個人的に2016年は人生で色々とあって、こういったエンタメ系は疎く、この映画も全く知りませんでした。B級映画かなーと勝手に想像していました。

結論から言うと、私にはAmazonプライム・ビデオで観た映画の中でも感動したと思えた1本です。

そして何よりも「オダギリジョーの名演技」に惹かれます。(マジでリアル)

ただ、注意点として内容に賛否両論がある点です。特にいじめの部分。一部の人には理解しようとも思えない内容でしょう。そこがまた人の本質や現代、そして人の業をも表していると思えて仕方ありません。

映画ですから、あまり現実をそのままトレースするのはどうかと思っています。半分は現実としてアリだし、共感も出来るし、そういうものだとも思います。

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物語は宮沢りえ演じる幸野双葉と夫婦、親子、家族のお話で、人としての愛を表現した作品です。正直な話、末期ガンなど余命宣告された身近な人が居たり、離婚した人、そして子供が居る人、親子関係が上手くいっていない人、そして血のつながり。どちらかというと一般的な不幸の比率が多い人にはドストライクです。

この映画を批判する人は、恐らく幸せな人生なんだと思います。

だから、批判する感情もまた正しいと思います。

一方で絶賛する立場の人は、劇中と決して同じではなくてもこの映画に近い家庭、結婚をして、似たような感覚や感情を経験してきた人なのでしょう。

特に子育て論や家族論というのは、その家庭や夫婦、親子によって千差万別で、画一的にこうだという答えはありません。

唯一、答えがあるとしたら、多数決で一番多い考え方です。

イジメのシーンがあります。

母親として向き合っている姿を批判したくなるのは、それよりもより良い方法があることを知っているからです。この辺が多数決の論理で、よりベターな方法やベストな方法を選ぶのが通常でしょう。

しかし、時に人は、間違っていると思ってもその方法を選択するしかない状況もあります。だからといって悪い事を推奨するわけではなく、正しいことをおこなっても結果が正しいとは限らないこともあるということです。

映画の場合は余命宣告されたというのが最大の理由です。時間がありません。余命が2ヶ月と言われて2ヶ月後に亡くなる方はどれだけ居るのでしょう。実際は3ヶ月であったり、翌日であったり、目安に過ぎません。

だから、主人公としては、とにかく時間が無いという感覚になるのは当然で、まどろっこしく時間をかけて子供と向き合うなんてしたくてもできないのです。

半ば強引に映ります。

でも、子供にしてもこれまでがそうではなかった母親を知っているので感覚で理解するのでしょう。よくわからない中、それに答えようとする姿に、母、娘のどちらからも愛を感じました。

気持ちとしてはもっと丁寧に時間をかけて娘と接したい母親の苦悩があっても、そんなことを悩むことすら時間がないという感情に思えます。仮に何もせずにコレまで通りに生きて、僅かでも長生きすれば良いという感覚は、これから死ぬ人には何ら価値もありません。むしろ、1分でも1秒でも親子や家族として思い残すことがない時間を過ごしたいと思うハズです。

そういう意味で、この映画は卑怯なんですよ。

死と向き合ったら何でも肯定したくなります。しかし、それを何でも肯定しない主人公の振るまいが本当の愛であって、主人公の生い立ちや家族の関係性が徐々に詳らかになってくると深い愛を感じてきます。

映画の中で宮沢えりや杉咲花の演技は見事です。脇役として松坂桃李や駿河太郎も良い感じです。

そして何よりも、冒頭にも書いたように、演技だと思いたいオダギリジョーのダメっぷりが相変わらずに見事です!

この人はダメンズのアイドルですね。

あー、なりたいとは思えないけど、女性なら許せるのだろうな。子供を託されても気負いしない姿ってのは憧れます。きちんと死を受け容れているのは心が強くないとできませんからね。

この家族の関係性と、母親の態度、そしてエンディングのシーンと賛否あるのは分かります。現実社会に当て嵌めればツッコミどころも満載なのです。

しかし、映画という物であれば差し引いて欲しい。逆にこれがドキュメンタリーだったら観るに堪えません。

そう、突っ込むのは野暮です。映画ですから。おとぎ話みたいなもの。

形はどうあれ、自分の最後がこれだとしたら、何もできないと思う反面、そうするなと確信したり、とても複雑だからこそ心を揺さぶられ涙する。そういう映画だと思いました。

「この映画はお涙頂戴物だ」と片付けられることのできる人生は、一方で本当に幸せであり、一方で不幸です。

若い頃からこういう映画に関心するのはどうかと思うけど、年齢を重ねればきっと心に染み入ると思います。ぜひ。

オフィシャルサイト「湯を沸かすほどの熱い愛」

Wikipedia——湯を沸かすほどの熱い愛

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